ブレナム宮殿

ブレナム宮殿

イギリスの世界遺産「ブレナム宮殿」は、ロンドンからは北西方向へ約90キロメートル離れたオックスフォード郊外のウッドストックにあり1987年に世界遺産に登録されています。

ブレナム宮殿は、宮殿と呼ばれていますが実は、王室が住んでいる建造物ではありません。
この建造物は、18世紀の始めスペインの王位継承者を争ってヨーロッパ各国が入り乱れて行った戦争で、ジョン・チャーチルという貴族がドイツのブレンハイム(英語名ブレナム)という場所でフランス軍を破った戦功として、当時のイギリスのアン女王から贈られたものです。

アン女王も宿敵のフランス軍に勝利したということで、宮殿という呼称の使用を許可したものと考えられます。
実際は、宮殿そのものを贈ったのではなく王室の土地を提供し、王室の費用で宮殿を建造させています。

その建築様式は、バロック様式でイギリスを代表する建造物です。
バロック様式は、彫刻や絵画、家具などを建築物と一体化させる建築様式です。
フランスのベルサイユ宮殿もバロック様式です。

ブレナム宮殿は1705年に建設が始まり、約20年の歳月をかけてようやく完成しています。
200以上もの部屋がつくられ、豪華な調度品、絵画、陶磁器コレクションなどが置かれ、壁は大理石・漆喰で作られおり、その壁にはフレスコ画が描かれたり、豪華なタペストリーで飾られています。

ブレナム宮殿の広さは、王室関連を除くと最大の大邸宅です。
そして、約8.1キロ平方メートル(東京ドーム約173倍、皇居の約6倍弱)もある敷地には、イギリスを象徴するバラのある庭園や公園、人口湖・河川など自然の森や丘を利用して実に見事に作られています。

イギリス式庭園の特徴である自然が持っている不規則性、多様性、美しさがそのままを活かされています。
この点は、日本庭園にも通じるところがあり共感できることでしょう。

しかし一方、宮殿はバロック様式なので、それまでの建築様式であったルネッサンス様式 (英国ではジョージアン様式と呼ばれた) が、直線的でシンプルだったのに対し、外観に彫刻が多用されるなど装飾が華麗になり、直線的ではなく円形やねじられた柱が使用され、部屋は豪華に飾られバランスを庭園とのバランスを欠いています。

世界遺産ブレナム宮殿は先に宮殿を見学し、その後に時間の許す範囲内で敷地内を散策すると日本人にとっては、ブレナム宮殿の良さを十二分に感じ取ることができます。

尚、第二次世界大戦中の首相で葉巻がトレードマークで有名なウィンストン・チャーチルは、初代のジョン・チャーチルの子孫です。
また、今なお人気の衰えない故ダイアナ妃も親戚にあたり宮殿内には写真が飾られています。